キルギス共和国日本人材開発センター

キルギス日本センター（KRJC）は、キルギスと日本の様々な組織、人々を互恵的に繋げていくプラットフォーム機能の強化を、組織目標、及び活動の中核に位置付けています。その一つの重要な取り組みとして、キルギスと日本の高等教育機関間の交流協定締結の支援があります。

1. 交流協定の成果：神戸市外国語大学とキルギス国立総合大学
　2023年7月27日、この取り組みの大きな成果として、神戸市外国語大学とキルギス国立総合大学（KNU）との間で交流協定が締結されました。神戸市外国語大学田中悟学長と、KNUアブドゥラハマノブ学長との間で締結された交流協定には、1年以内の授業料相互免除の相互留学枠組みが盛り込まれています。特に、ロシア語を学ぶ日本人学生たちにとっては、ロシアを巡る国際情勢を背景に、ロシア語を公用語としているキルギスの大学における交流協定留学が可能となる新たな枠組みの創出となります。

2. キルギス日本センターでの神戸市外国語大学ロシア学科生の国際インターンシップ
　この両大学間の交流協定の他、今年5月には神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科とKRJCとの間でインターンシップに関する協定も締結されました。それを踏まえ、今年8月末から6ヶ月間、同大学のロシア語学科3年生である髙津響子さんがKRJCでインターンシップを行うことが決定しました。これは、学生にとってJICAや国際交流基金が協力するKRJCで、国際協力と交流を体験するチャンスであり、またKRJCにとっても新たな視点と活力をもたらす機会となります。特に、今回のインターンには、新たな仕組みとして、インターン期間中のキルギス国立総合大学でのロシア語の学習機会や、キルギス人家庭へのホームステイプログラムも盛り込んでいます。

3. KRJC ロシア語1カ月コースへの神戸市外国語大学からの学生の参加
　今年8月に第1回目として開催する、「KRJCロシア語1ヶ月スキルアップコース」へ3名の学生の参加が決定しています。他の7大学からの19名の参加学生と共に、20泊のキルギス人家庭へのホームステイも行います。これにより、学生たちは集中的にロシア語スキルを磨くだけでなく、キルギスの文化や生活について深く理解し、国際的なネットワークを築く機会を得ることになります。

神戸市外国語大学とキルギスとの間で展開されるこのような学生による多面的な交流は、参加学生の異文化の中での成長や各々の目的の達成に寄与するとともに、キルギスの魅力や認知度を日本の地域社会に広げることも期待されます。

KRJCは、このような価値ある交流の創出支援を通じて、両国間の絆を強化し、未来の両国の架け橋となる人材育成を持続的に支援することを誇りに思っています。これからも、KRJCは両国の高等教育機関と協力しながら、更なる交流と成長の機会を創出していきます。