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今回は、キルギスに伝わる叙事詩で、世界で最も長い詩とされる「マナス叙事詩」について紹介します!人々の口から口へと受け継がれてきたこの詩は、キルギス人にとって重要な存在です。
世界一長い詩 マナス叙事詩
マナス叙事詩は世界一長いとされる口承叙事詩であり、キルギスの文化に強く根付いています。その長さから、マナス叙事詩はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。この主人公であるマナスは、キルギス民族の英雄です。叙事詩はマナスから始まって、マナスの息子と孫の人生を語る大作です。
キルギスにおいて英雄マナスの影響ははかり知れません。キルギスの国旗には40本の太陽の光が描かれていますが、これはマナスが最初のキルギス国家として統一した40の部族を表しています。ビシュケクにある国際空港も、「マナス国際空港」です。
💡ちなみに・・・💡
クルグズ(キルギス)の語源は「кырк(クルク)」が40の意味で、マナスが統一したとされる40の民族を指します。現在も、キルギス人のほとんどが、自分がどの部族の出身なのかを知っているそうです。以前は、初めて出会った人には名前とともにどの部族出身なのかを伝えることが一般的だったとのこと。
口伝で受け継いできたマナスチ
キルギス人はもともと遊牧民族であったことから、原作はマナスチによって口から口へと伝えられました。全部聞くには三日三晩かかるそうです…!
キルギスの食事や伝統を楽しめるレストラン・Suparaにて、マナスチのZamir Bayaliev氏にお会いしました!
マナスチの方々が口伝の際、目を閉じて話します。これは、目を閉じることで瞼の裏に詩の言葉が浮かんでくるからだそうです。
Zamir Bayaliev氏によると、マナス叙事詩には日本に関する記述もあるとか…!
マナスチは、特別な才能と使命を持って選ばれるとされています。子どものころに口伝の能力を示した子どもは、小さいことから訓練を積み始めます。
キルギスの英雄であり、国民統合の象徴とされるマナス。その物語に触れるために、ぜひキルギスを訪れてみてください。運が良ければ、マナスチに出会えるかもしれません....!